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真四角で縁(へり)がないのが琉球畳...ではない?!




こんにちは。東京・狛江の谷田部畳店です。


今日は「琉球畳」についてのお話です。




人気のある「琉球畳」


10年以上前ぐらいから、「琉球畳」が人気となっています。

真四角で縁(へり)がなく、イグサの折り目の向きを交互にして敷き詰めていくタイプの畳です。


「和モダン」のお部屋や、フローリングの上に敷いたり、

「置き畳」として床の一部分に置いたりします。


昔ながらの長方形で縁のある畳を比べて、シンプルでスマートですっきりしますし、

洋室にも合うのが人気の理由だと思います。




実はほとんどが「琉球畳」ではない...?!


こう言うと驚かれるかもしれませんが、ほとんどの「琉球畳」は「琉球畳」ではありません。

というのも、「真四角で縁がない畳」 = 「琉球畳」ではないからです。


では、「琉球畳」とは一体何なのでしょうか?




本当の「琉球畳」とは...


本当の意味での「琉球畳」というのは、

「七島藺(しちとうい)というイグサを使って作られた畳」のことなのです。


七島藺というイグサは一般的なイグサと種類が全く異なり、とても強い草です。

草の形も丸ではなく三角となっています。


元々は「琉球 = 沖縄」で生産されていたイグサなので、「琉球畳」と呼ばれています。

なので、形は真四角でなくても、縁が付いていても、七島藺を使った畳であれば、「琉球畳」になるのです。


下が七島藺の画像です。


(「The・おおいた」ウェブサイトより)



しかし、現在、七島藺を使った「本物の琉球畳」はほとんど流通していません。

流通していたとしても、非常に数が少ないのが実際のところです。




なぜ本物の「琉球畳」は少ないの...??


では、なぜ七島藺を使った本物の「琉球畳」はほとんど流通していないのでしょうか。


それは生産量がものすごく少なくなっているからです。

現在、七島藺の生産量は大分県が最も多いのですが、

生産農家はたった1件だけと言われています。


また、沖縄県うるま市でも七島藺は生産されており、

「照間ビーグ」という名前で呼ばれています。

「ビーグ」とは沖縄県うるま市では「イグサ」のことを意味します。


こちらも生産農家がどんどん少なくなっている上、

昨年は天候不順で不作だったこともあり、

例年にも増して生産量が少なくなっているとのことです。


そのため市場への流通量は非常に少ないのが実際のところなのです。




今、作られている「琉球畳」は一体何なの...??


では、今「琉球畳」として売られている畳は一体何なのでしょうか?


これは七島藺で作られている場合は中国産がほとんどです。

ただ、中国産の琉球畳はあまり見かけません。

畳として使えるほどの品質のものがまだ少ないからかもしれません。

クッションなどの小物ではよく見かけます。


実際、「琉球畳」として売られているものは、普通のイグサを使ったものです。

目積(めせき)織りといって、一般的な畳より織り目の間隔が短くなった畳表を使い、縁を付けません。

これが現在、最も流通している「琉球畳」になります。


畳業界では、この畳は厳密には「琉球畳」ではないので、単純に「縁なし畳」と呼んでいます。


この普通のイグサを使った目積織りの「縁なし畳」にもいろいろな品質ランクがありますが、

本物の「琉球畳」と比べて品質が悪いということはありません。




「縁なし畳」にもいろいろ種類がある


この「縁なし畳」にもいろいろな種類があります。

例えば以下のようなものです。


・本物の「琉球畳」

・一般的なイグサを使った目積織り畳

・和紙素材

・化学素材


和紙や化学素材は色を付けることができますので、

緑や茶だけでなく、黒、白、赤、青、グレーなど、いろいろなカラーバリエーションがあります。


また、色だけでなく柄が付いているものもあります。




バラエティー豊かな畳生活を!!


このように最近の畳は素材・色・柄のバラエティーが豊かになっています。

あなたのお好みで畳をお選びください。


和室は当然のこと、洋室にも洋風のお家にも畳を合わせることができます。


ご不明点やご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。







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